▼1923.9.1:日本

関東大震災(Illustration:KUNIMORI) 1923年(大正12年)9月1日、関東全域・静岡・山梨にわたる地震と直後の火災により起きた大災害。27年(昭和2年)の金融恐慌の一因であることも注目。
 東京都・神奈川県・千葉県南部の状態は最悪。全壊12万戸、全焼45万戸、死者・行方不明者14万人。
 更に、震災時に内務省が「不逞朝鮮人蜂起」のウワサを流したため、民衆は大パニックに陥った。「朝鮮人が井戸に毒を投げ入れた」とか「社会主義者が朝鮮人とつるんで日本乗っ取りを企んでいる」など、ウワサの内容は様々で、軍隊・憲兵・自警団が入り乱れて日本中大騒ぎとなり、罪のない朝鮮人が全国で6万人以上犠牲になったといわれている。
 憲兵大尉甘粕正彦が、無政府主義者大杉栄・伊藤野枝夫妻とその甥橘宗一少年を憲兵隊に連行、扼殺※1した「甘粕事件は、その大騒ぎの最たるもの。他に、革命的労働運動の拠点、南葛労働会の川合義虎ら8人とサンディカリズム※2系組合の平沢計七ら計10人が亀戸警察署にとっつかまり、自警団4人と共に軍隊に刺殺された「龜戸事件」も有名。
 ちなみに甘粕大尉は、この事件で軍法会議にかけられ懲役10年と判決したが、特赦減刑により3年で出獄、フランスから後に満州に渡り、満州事変後は裏で権力を握り映画「ラストエンペラー」にまで出演してしまう要注意人物である。


※1 本人の自供によると「後ろから腕で首を絞め、憲兵隊内の古井戸に菰に包み荒縄で縛って投げ込み、その上に煉瓦を多数投入し、更に翌日には馬糞や塵を入れて井戸を塞いだ」という。
※2 革命的産業組合主義。産業労働者が資本家と対等にわたりあうために、ゼネストとか工場占拠とかしてしまおうとする主義のこと。