▼1133〜89:英王

ヘンリー2世(Illustration:マスダ) イギリス・プランタジネット王朝(1154-1399)初代の王様(1154〜1189在位)にして、フランスアンジュー伯アンリ・プランタジュネである。更にこの人はフランスのアキテーヌ公女アリエノール・ダキテーヌと結婚したのでアキテーヌ公にもなり、イギリス王になった時点でフランスのノルマンジー公国の主ともなった。つまり、イギリスがフランス領内に広大な領地(アンジュー帝国)をもつことになり、百年戦争の遠因にもなっているわけ。この辺の経過はかなりドラマチックな割に、あんまり大学入試では出てこない辺りがミソである。
 しかしヘンリは晩年さびしんぼになってしまい、末っ子のジョン君だけに愛情を注いでいた。そのうち、自分をないがしろにして好き放題やっているリチャード(獅子心王)からアキテーヌ公領を取りあげてジョン君にあげるというナイスなアイディアを思いついてしまったのが運の尽き。獪猛なリチャードは即座に反乱を起こしてしまった。
 そんな中溺愛するジョン君は、なんと兄貴の方が優勢と見て、さっさと反乱軍に加担してしまった。裏切り者たちの名簿の中にジョン君の名前を見つけたヘンリは逆上状態に陥り、出血のため(どこから出血したのかふれている本がない)死んでしまったそうだ。
 いつの時代も、愛は裏切られるモノなのである。(ちなみに、この溺愛の結果ジョン君は歴史に残る愚人に成長するのである)