▼….:国造りの神

大国主命(Illustration:マスダ) 大国主命(おおくにぬしのみこと)(※1)は、『日本書紀』や『古事記』に登場する国造りの神だが、『播磨国風土記』(※2)では、ただの変なオッサンだ。
 この大国主命は、相棒の少彦名命(すくなびこなのみこと)(※3)とある日言い争いをした。その内容たるや語るも涙。「重い粘土を持って遠くまで歩いていくのと、大便を我慢して歩くのと、どちらがより苦しいか」という内容だというのだ。
 しかも、この国造りの神様達は、それぞれの説を確認するため、実際に少彦名命は重い粘土を持って、大国主命は大便を我慢して歩き比べをするのである。出発して数日間歩き続け、遂に播磨の国(兵庫県)神前の群に来たあたりで、大国主命が我慢しきれなくなってウンチョしてしまったというのが結末である。
 一体何がどうしてこういう張り合いをすることになったのかもナゾだが(実際やってみるところはもっとアホウだが)、何故「粘土」と「ウンチョ」なのかが理解できない。
 一つ思いついたのは、粘土は今でこそ灰色の小学校で使うアレを思い浮かべるが、当時は多分地面にある粘土だろうということだ。つまり、色としては茶色、もしくは黄土色であり、その形状などは(以下自粛)


※1『日本書紀』では大己貴神(おおあなむちのかみ)大物主神(おおものぬしのかみ)國作大己貴命(くにつくりのおおあなむちのみこと)葦原醜男(あしはらのしこを)八千戈神(やちほこのかみ)大國玉神(おおくにたまのかみ)顯國玉神(うつしくにたまのかみ)。『古事記』では大國主神、大穴牟遲神(おおなむぢのかみ)葦原色許男神(あしはらしこをのかみ)、八千矛神(やちほこのかみ)、宇都志國玉神(うつしくにだまのかみ)の五つの名前を持つ男。たくさんの神様を融合させた神様である。「因幡の白兎」で有名な神様である。兎を助ける優しい心、うんちに情熱を傾ける素朴な心、そんな彼は出雲大社にまつられる国神(くにつかみ)である。国神とは日本列島土着の神々のこと。逆に高天原の神様達を天神(あまつかみ)という。
※2成立年不詳。現在まとまった形で現存している「風土記」は常陸・出雲・播磨・豊後・肥前のもののみ。他のものは『釈日本紀』などの書物に引用されることによって現存している。(これらの断片を総称して「風土記逸文」といっているそうだ)
※3『日本書紀』では高御産巣日神(たかみむすびのかみ)の子で少彦名命、『古事記』では神産巣日神(かみむすびのかみ)の子、少名毘古那神(すくなびこなのかみ)と記す。『古事記』ではたんぼのかかしは彼をまつったのが始まりだという。さてその後のすくなくんは粟の茎にはじかれて常世の國(一種の理想郷)に飛んでいったという話もある。(『日本書紀』)ほんまかい。